愛媛新聞-2001年11月20日
塩崎氏は統治機構検討 自民党戦略本部メンバーら首相に論点説明
衆議院議員 塩崎 恭久
自民党国家戦略本部(本部長・小泉純一郎総裁)の保岡興治事務総長や塩崎恭久氏(衆院愛媛1区)ら九人が十九日、首相官邸に小泉首相を訪ね、同本部が検討中の経済構造改革や危機管理など七テーマの論点などを説明した
国家戦略本部の設置は二十一世紀の国家ビジョンの策定と実行のため、今春の総裁選で首相が公約し、直属機関として発足した。塩崎氏はテーマの一つ「政治システム」の担当責任者で、首相がリーダーシップを発揮できる統治機構のあり方などを検討し、十一月下旬までに案をまとめる。
会談で塩崎氏は官邸の機能強化や政府・与党一体化に取り組む必要性を説明。関連して首相は日本道路公団や本四公団など特殊法人改革に言及し、「自民党議員一人一人に本音を聞きたい」などと話したという。
小泉首相 政策調整「内閣と党は一元化」
自民党戦略本部に検討指示
小泉純一郎首相は十九日午後、自民党の国家戦略本部(事務総長・保岡興治元法相)メンバーと首相官邸で会談し、政府の意思決定の在り方をめぐり、内閣と党の一元化を図るための具体的方策を検討するよう指示した。
首相は就任以来、「スピード感のある政策決定」(首相周辺)を重視しており、内閣提出法案の内容について自民党政務調査会が行っている事前審査や、与党幹部による政策調整協議の簡略化などを視野に入れていると見られる。
小泉内閣の構造改革が本格化する中で、首相が自民党など与野党にくすぶる「反対勢力」の抵抗や介入を押さえ込み、改革路線を積極的に主導する狙いがある。
ただ、自民党内には党側への根回しもなく、次々に改革方針を打ち上げる首相に対して「議員内閣制を無視している」(幹部)との不満も根強く、「独断専行」との反発も予想される。
小泉首相は国家戦略本部メンバーとの会談で、内閣と与党との関係について「従来の(議論の)積み上げによる党の政策決定と、内閣(政府内)の調整という二元的な調整は難しい」と指摘、政策決定に関して「党、内閣の一元化に向けた工夫が必要だ。どういうことが可能か検討して欲しい」と指示した。
同時に「今の政治は非常に遅れている。政治、行政の改革が必要だ。真の議会制民主主義を築くため、党と内閣のあり方を整理したい」と強調。「内閣と党の関係は慣行としてつくられたのは確かだが、過ぎたるは及ばざるがごとし、だ」と述べた。
首相はこれに先立って有識者らによる「新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)」の亀井正夫会長と首相官邸で会い、与党内で行われている内閣提出法案をめぐる事前審査について「ここ十年で出来た慣行だ。世界でも類例のないことで、これからは大いに権限を発揮したい」と述べ、与党の過度の関与に不快感を示した。
自民党国家戦略本部(本部長・小泉純一郎総裁)の保岡興治事務総長や塩崎恭久氏(衆院愛媛1区)ら九人が十九日、首相官邸に小泉首相を訪ね、同本部が検討中の経済構造改革や危機管理など七テーマの論点などを説明した
国家戦略本部の設置は二十一世紀の国家ビジョンの策定と実行のため、今春の総裁選で首相が公約し、直属機関として発足した。塩崎氏はテーマの一つ「政治システム」の担当責任者で、首相がリーダーシップを発揮できる統治機構のあり方などを検討し、十一月下旬までに案をまとめる。
会談で塩崎氏は官邸の機能強化や政府・与党一体化に取り組む必要性を説明。関連して首相は日本道路公団や本四公団など特殊法人改革に言及し、「自民党議員一人一人に本音を聞きたい」などと話したという。
小泉首相 政策調整「内閣と党は一元化」
自民党戦略本部に検討指示
小泉純一郎首相は十九日午後、自民党の国家戦略本部(事務総長・保岡興治元法相)メンバーと首相官邸で会談し、政府の意思決定の在り方をめぐり、内閣と党の一元化を図るための具体的方策を検討するよう指示した。
首相は就任以来、「スピード感のある政策決定」(首相周辺)を重視しており、内閣提出法案の内容について自民党政務調査会が行っている事前審査や、与党幹部による政策調整協議の簡略化などを視野に入れていると見られる。
小泉内閣の構造改革が本格化する中で、首相が自民党など与野党にくすぶる「反対勢力」の抵抗や介入を押さえ込み、改革路線を積極的に主導する狙いがある。
ただ、自民党内には党側への根回しもなく、次々に改革方針を打ち上げる首相に対して「議員内閣制を無視している」(幹部)との不満も根強く、「独断専行」との反発も予想される。
小泉首相は国家戦略本部メンバーとの会談で、内閣と与党との関係について「従来の(議論の)積み上げによる党の政策決定と、内閣(政府内)の調整という二元的な調整は難しい」と指摘、政策決定に関して「党、内閣の一元化に向けた工夫が必要だ。どういうことが可能か検討して欲しい」と指示した。
同時に「今の政治は非常に遅れている。政治、行政の改革が必要だ。真の議会制民主主義を築くため、党と内閣のあり方を整理したい」と強調。「内閣と党の関係は慣行としてつくられたのは確かだが、過ぎたるは及ばざるがごとし、だ」と述べた。
首相はこれに先立って有識者らによる「新しい日本をつくる国民会議(21世紀臨調)」の亀井正夫会長と首相官邸で会い、与党内で行われている内閣提出法案をめぐる事前審査について「ここ十年で出来た慣行だ。世界でも類例のないことで、これからは大いに権限を発揮したい」と述べ、与党の過度の関与に不快感を示した。
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